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コンジョイント分析(カード式)

コンジョイントは消費者が商品やサービスを購入する際の選択意識を捉える。マーケティング調査に今や欠かせない分析手法です。

カード式のコンジョイントの手法をご提案します。

コンジョイントの方法は専用の分析コンジョイントプログラムACA(Adaptive Conjoint Analysis),

CBC(Choice-Based Conjoin)などの方法があります。

カード式のコンジョイントは、特別なプログラムを選択要因となる商品特徴が少ない場合(2~6属性程度)はカード式であれば、

コンジョイント分析でわかること

  1. 商品・サービスの選択に、どの水準がどの程度、寄与しているか。
    前述の通り、効用値は水準の選好度合いを表すので、水準の効用値を比較することで、どの商品特徴(水準)がどの程度好まれ、選択されるか分かります。
  2. 商品・サービスの選択に影響が強いのは、どの属性か。
    1つの属性の中で、最も効用値の高い水準と、最も効用値の低い水準の差(レンジ)をとって、各属性のレンジを比較します。
    レンジが大きい属性は、水準の違いによる商品選択・棄却の振れ幅が大きく商品選択に強く影響し、反対にレンジの小さい属性は、水準が違っても商品選択への影響は少ないといえま
  3. 商品・サービスは総合的にどの程度、選好されるか。
    商品・サービスは各属性の水準の組み合わせで表されます。商品・サービスを構成する水準の効用値を合計した総合効用値をみると、その商品・サービスの選好度合いがわかります。総合効用値が高いものほど、好んで選択される商品・サービスとなります。
  4. シェア・シミュレーション
    シェア・シミュレーションはコンジョイント分析ならではの機能です。
    コンジョイント分析では効用値をもとに、複数の商品・サービスを比較して、どの商品・サービスがどの位の選好されるか、それぞれのシェアを算出することができます。水準の一部を変えてシェアの変化をみることで、機能・サービスを追加した場合のシェア変化や、価格を変えた場合のシェア変化、商品構成の違いによる占有シェアなど、様々なシミュレーションを行えます。
    さらに、市場シェアがわかっている場合、効用値から計算したシェアが市場シェアに合致するよう補正をかけることができるので、実際の市場シェアに合わせた上で、上記のシェア・シミュレーションを行うことにより、リアルにシミュレーションを行うことができます。

■商品力の差を価格で示す。商品力調査PPC(Product Power Conjoint)

その商品、そのサービスに消費者はいくら支払うか?

商品力=消費者に選ばれる力。例えば、自社商品Aは競合商品Bより1000円高くても選ばれるが、それ以上高くなるとBが選ばれる。この場合、商品Aは商品B+1000円となります。
コンジョイント分析を応用した商品評価手法で、販売量やセールス力などの環境要因に捉われない、商品そのものの力を明らかにすることができます。
 

事例①白米の産地ブランドの商品力

秋田県産あきたこまちと埼玉県産こしひかり。実勢価格では秋田県産あきたこまちは10キロ3000円程度、こしひかりは3500円程度で、500円程度の価格差があります。(弊社調べ)。真の商品力は本当にその差があるのか、PPCで分析しました。

■属性・水準設定

属性 水準1 水準2 水準3
商品 秋田県産あきたこまち 埼玉県産こしひかり  -
価格 2980円 3330円 3680円

 

■コンジョイント呈示カード

コンジョイントにはいくつかの方法がありますが、ここではカード式コンジョイントを行います。属性・水準を組み合わせた6枚のカードを呈示し、回答者に欲しい順番を付けてもらいます。

カード1:秋田県産あきたこまち(2980円)

カード2:秋田県産あきたこまち(3330円)

カード3:秋田県産あきたこまち(3680円)

カード4:埼玉県産こしひかり(2980円)

カード5:埼玉県産こしひかり(3330円)

カード6:埼玉県産こしひかり(3680円)

■アンケート画面 実際に回答できますのでお試し下さい。

■調査サンプル

調査対象者は埼玉県に住む30代主婦30人。普段、白米はスーパーで購入している女性です。

■調査結果

商品の部分効用値をみると埼玉県産こしひかりが秋田県産あきたこまちより高く、商品力が高いことがわかります。また、価格の効用値レンジが商品より大きく、この価格設定では商品ブランドより価格で選ぶ傾向が強いことがわります。

属性 水準 部分効用値
商品

秋田県産あきたこまち

埼玉県産こしひかり

-0.0842

0.0842

 価格

2980円

3330円

3680円

0.4183

0

-0.4283

 

①価格の効用値から、1効用値あたりの価格差を回帰式より求める。
y = -0.0012x + 4.3984
y:効用値 
x:価格

1効用値あたり=833円


②秋田県産あきたこまちと埼玉県産こしひかりの効用値差に1効用値あたりの価格を乗じて価格差を求める。
商品力差=(0.0842×2)×833=140円


結果:埼玉県産こしひかりは秋田県産あきたこまちより、140円高い価値がある。